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反骨ジジイ石原がアニメに「NO」なワケ−−まさか…アニメを体制側と誤認?

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―本誌ライターの小山内さんによる、コラム「オタク学」。「オタク的な分野×社会学」というテーマのコラム、第34回です―

漫画やアニメの描写に対する規制を強化する、「東京都青少年健全育成条例」の可決に反発し、漫画家や出版社などが「東京国際アニメフェア」への出展を次々と取りやめる、という事態になっている。

「アニメフェア」の実行委員長である石原慎太郎・東京都知事は、

「来なければいいよ。来年、ほえ面をかいて来るよ」

と、いつもどおりの挑発的な発言をしていた。

だが、その石原都知事が、出展を取りやめた出版大手10社に対し、

「フェアの成功に手を携えていきたい」

という内容の手紙を送っていたことが、都議会でのくりした議員からの質疑応答がきっかけで判明した。(TOP画像は「平成23年第1回東京都議会定例会 録画映像」からスクリーンショット。著作権元は都議会)

■ 反骨精神溢れる若者が歳をとると、攻撃対象が若い世代に?

もともと石原さんは、芥川賞受賞作『太陽の季節』など、既成の価値観や大人への反骨精神溢れる作品を書いていた作家であることについては、以前非モテタイムズでも触れた。

石原さんは政界入りした後、与党である自由民主党、つまりは体制側に属しながらも、若手タカ派議員を集めて「青嵐会」というグループを結成するなど、やはり反骨精神を見せ付ける活動を行っていた。

国会議員を辞めた後も、日本国内だけでなく海外、特にアメリカでも話題になった、『NOと言える日本』を刊行し、ベストセラーになった。本書も対米追従を続ける日本の政財界への、強烈な反骨精神の塊と言える本だった。

しかし今回の都条例問題では話が逆である。東京都知事として三選され、強大な権力を手に入れた石原さんが今敵視しているのは、今のオタクの若者たちなのだろうが、彼らが「体制側」で「既成の価値観」であるとは言いがたいだろう。

■根底にあるのは「保守派の反フェミニズム」!?

ここで、石原さんは思想的には右寄り、つまり「保守派」の人物であることに注目すべきだ。保守派は基本的にフェミニズム(男女平等)的な価値観に対する反発が強く、夫婦別姓法案や過激な性教育、ジェンダーフリーなどに反対している場合が多い。

もしかしたら石原さんはその延長で、「漫画・アニメの過激な性描写」=「フェミニズムの陰謀」だと理解しているのかもしれない。フェミニズムの論客の中には、性に関しオープンに考える人たちもいるからだ。

しかしいずれにせよ、今回の条例はそれ以前に、「表現の自由」という基本的な人権を大きく侵害するものであることに気づいて欲しい。

(小山内)

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(参考リンク)
石原都知事、出版社10社に都アニメフェアへの協力を要請
平成23年第1回東京都議会定例会 録画映像平成23年第1回東京都議会定例会 録画映像

小山内 聡(おさない そう)
漫画とアニメとゲームが好きで軍事オタクの文系大学生。趣味はノンフィクションを読むこと。はてなダイアリー『日の丸海賊団』で書評を書いています。
http://d.hatena.ne.jp/kurohige-ossadot/
ツイッターはこちら↓
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